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ほら得意の炎で焼いてくれ あなたの言う愛で
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腕時計が示すお昼前
曖昧な色をした硝子の向こうで
爪の黒い指先と赤い靴が踊るのを見た
また腕時計をちらりと確かめると
「まもられるべきやくそく」は見えなくなった

ひとりぼっちの影が向かう
へし折れた自転車のあちらに
先を指し示す哀れな小さな指が見える
掲げるようにしっくりとしたやわらかさで

...十三時を指す腕時計
「やくそく」からすでに一時間

珈琲は とうに冷めている

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そのおもいがどういうふうにやってきてどうおわるかなんて。

小気味よい音を立ててそれは訪れた
シナリオどおりなど嘘を言い
すべて真実じゃないと嘯いた
見つかってしまうのがほんの少し早かった

けっしてわかられたくもないし、わかるわけがない。

触れることなどかなわない
手の届かない先で震えるだけ
触れてしまって全てを知って
いつか終わってしまうのを恐れるだけ

だから、あなただけおびえるわたしにきづかないでいて。

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軽やかに舞う貴方の足先
その黒びた爪を見て やっと視る眼を思い出す
視線は下に 続きを見越してしまわぬよう
そう思っても気付く時には気付いてしまう

 嗚呼 靴はどうしたの 何処に置いてきたの

欲張りなのは いつもの事
紅いアネモネを敷き詰めた棺桶の中に
貴方の靴を埋めてあげようね
安らかな眠りを願って子守歌も唱えよう

鉛直 怠惰 夢中 手を振り上げて
落下 欺瞞 杞憂 愚直すぎる夢

あまりに都合が良過ぎることには目をつむってあげよう

最後は大好きなキャラメルマキアートかなんかで
苦みを消して欲しかったのだけど
其処までは余りにも我が儘で

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数ある棘を無理矢理磨いて 傷付かないものに変える
律儀にも僕はてのひらを返した 傷跡を確かめるため
はじめっからね 無いことなんて無いんだ
誰でもこっそりとポケットにひそませている

棘を踏み砕く足があれば
棘を掴む手があれば
生きていけると思っていた
それが強いことだと
そして愛しいことだと思っていた

抜いた腕や踏んだ足は傷付いてなかったと思い込んで

貴方に触れる僕の腕や足は既に傷だらけです

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ひみつだと言って 足音をひそめる
永遠だとかあるわけがないと思った
だからこうして知らぬ間に過ぎてしまう

日の当たらない部屋では向日葵の影がうろついていた
焦がれたそれは今でも飢えたまま 首をもたげ
手を差し伸べるのを待っている
太陽はまだ 見えない

あの坂道は 今でも 熱く 待っていてくれるか

見えない金網の向こうで キラリ 太陽が いってしまう
寂しさは感じなかった ただ 淡々と別れを告げた
あの向日葵は元気でやっていけるだろうか
駆けあがる坂道は いやに遠く感じた

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photo by 七ツ森  /  material by 素材のかけら
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