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ほら得意の炎で焼いてくれ あなたの言う愛で
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書いたのにあげてなかった
俺得だけどな
これでやっとさとしが最終兵器になるよ!(^ω^)


<ついでに考えたその他の人々>
★ヨコヤマ
さとし率いる小隊の一員。
明るい関西人。上司であるマサキにもフランクに接する。
「なんや、さとちゃんは今日デートなんか。…うん。デートやったらええなあ…最近カレシとうまくいってへんってゆうてたもんな。」
「きっと今夜あたり、俺らの番やろな。」

★ヒナ
さとし率いる小隊の一員。
明るい関西人その2。ヨコヤマへのツッコミ担当。
故郷に彼女がいる。
「見てください!…自分生きてます!さっきの戦いで自分死ぬところやったんです!でもさとさんが戦ってくれたから…」





敬語だと関西弁皆無(^ω^)
キャスティングはベストだと思う。


マサキとさとしの話にたどり着きたい。


 


それから数日後のこと。
朝待ち合わせ場所に現れたさとしのひざ小僧には絆創膏がいくつも貼ってあった。
昨日まではなかったそれを見て、俺が理由を聞いたら、さとしはただ眉を下げて笑って、「転んだ」とだけ答えた。
僅かに違和感を覚えながらも「ぼーっとしてるから転ぶんだよ」だなんてその時は軽口を叩いた。

さとしは、俺の言葉にもう一度、困ったみたいに笑って、
「…ごめんな」

なにげないその一言はいやに耳にざらりと残った。





あの時、さとしの異変に気付いていればよかったんだ。



…いや、気付いたところでどうにもならないことだったってことを…やっぱりあとになって、俺は知る。





「えっ……ああ、うん」

待ちに待った初デートの朝、さとしから急に連絡があった。
ただ「急用ができて行けなくなった」とだけ伝えられ落胆したが、ひどく申し訳なさそうなさとしに対して俺はそれ以上詰め寄ることは出来なかった。
最近様子が変だったことも頭を過ぎったが、マイペースなさとしのことだから、あまり気にはしなかった。


「…で、なんでドタキャンのさとの代わりに俺?」

そこで俺は、暇そうにしていた(本人いわく、すごく忙しかった)カズをかわりに引っ張って街へと繰り出したのだった。

「どうせ家でゲームでもしてたんだろ。いいからもっと楽しそうにしろよ。」
「楽しそうにってもねえ…」
カズは大して興味もなさそうにして洋服の並ぶ棚に手を伸ばしては戻す行為を繰り返している。
しかし本当にカズは、ショッピングだとか、メイクだとかそういった女子らしきものにとんと興味がない。だからこそ、男子である俺とずっと腐れ縁であったのだろうけど。
気を使わないのは、楽だ。
さとしの前ではやっぱり、よく見てもらいたいという願望が先立ち、気楽というわけにもいかない。
「でもさあ、いくら俺でも、ジュンくんとフタリキリってのは、カノジョ持ちとしてはあまりよろしくない気がするなあ」
そんな風にカズが切り出したことで一瞬俺は固まった。
デートの約束をしていた日に、いくらなんでも女と一緒にいるってのはどうなんだというのは、若干頭をよぎらないでもなかった。
だけど一番身近で、言ってしまえば一番手軽なのが、さとしと俺の共通の友人であるカズだった。
「…だって、さとしはおまえの親友だろ」
言い訳みたいに告げた言葉は、 なんだか白々しく響く。
カズは視線を一度こちらに向けると、ため息をついた。そして、
「違うんだよ、ジュンくん。」
わかってないね、なんて俺の知らない女みたいな顔で、カズは言った。



そして、それは、突然訪れたのだった。
なんだかきまずくなって、ショッピングもそこそこにご飯でも食べようと、最上階のレストランフロアへ向かっている途中だった。
パラパラとヘリコプターの飛ぶ音と、さらに大きな何かがぶつかるような音。地震のようば地響き。

とっさに窓から外の様子をうかがうと、空に幾つもの機体が飛んでいた。
そして、都市を襲う、爆撃。
いくつかのビルからは火の手も上がっている。
あいにくにも最上階から景色は、最悪で、信じられなかった。

「何これ…どうしたって言うんだ」
あまりに現実味がなくて、混乱したまま二人で立ちつくす。
止めることなんてできないままその光景を眺めていると、ふいに、空を飛ぶ戦闘機より小さくて…鋭い、ナニカが空を切った。
「ちょっと…何あれ…?ジエータイ?」
それは何倍もの速度で空を駆けていき、あっという間にすべての戦闘機を撃ち落とした。
そのすべては、街へと落下していった。

そして…“ソレ”も、落ちた。


その瞬間、カズの制止する声も聞かずに、俺は走り出していた。


それは、「予感」なんていうバカげた感覚だった。


今朝あった僅かな違和感が膨らんで、嫌な焦燥感が胸を占める。


“ソレ”の落ちた場所へ逃げる人並みをかき分けて無我夢中で進んだ。
がれきに足をとられて無様に転んだ。
でも、俺はいかなければいけない、気がしたのだ。
がれきの山を縫って、落ちたであろう場所に辿り着く。
砂埃が激しく舞って、目に入る。
目をこすり、さらに先に、見えたのはーー





背中から突き出た、翼のようにも見える、無機質の何か。
先端から煙を吐く、今まさに弾丸を発した銃口。
朦々と立つ砂埃の中心で、彼女は、頬に涙を流して。


「ごめんなジュン…」


「俺…こんなカラダになっちゃった」


なんだろう、これは。
まるで映画のワンシーンように、俺はその光景を見つめた。
ビルが崩れる音。人々の叫び声。
さとしの目からは絶えず静かに涙が零れ落ちる。

めちゃくちゃな頭を整理する暇もなく、思わず、その小さな体を引き寄せて、抱きしめた。
そうしたらこの悪夢が終わる気がしたのに。




抱きしめたさとしの心臓からは、音がしなかった。





ぼくたちは、恋していく。



 

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