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ほら得意の炎で焼いてくれ あなたの言う愛で
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希うことはいつまでもとっておきのままにしておく
ポケットの中 逃げ水のように
臆病なだけ そう言葉も添えて

ああいつまでも手を繋いでいたってくれない
階段を上る機会は もう そこまできている

だんだんに 段々と

ひとつひとつ気付かれないようにやめていって

いつか思考をやめたなら 僕はどこまで飛べるだろうか



(May 23,2007)

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静かに音を聞いている。
スカートのひだをベッドの上に散らばらせ、
きっちり閉めたシャツと首元のリボンを皺にしながら、
まるで母胎の中のように丸くなり、ひたすら待ち続けている。

(ずっ、ごそ、がたん、ご、ど、ずり、こつ、こつ…)

もしかしたら。
叶えてくれる人が現れるのかしら。
わたしは、想像する。

脳細胞のひとつひとつに毒が回るみたいに、
だんだんと機能のひとつひとつが興奮していって、
意識がふわり、浮かぶ。

 ゴミ袋の中に詰められたわたしのからだ。
 もうひとつではなくなってしまったわたし。
 しがらみも何も残っていない単なる物体。

ああ、なんて、悦ばしいこと!




そしてまた想いは届かず、足音が去る。
目を開けて、わたしはいつもどおり願いが叶わなかったことを知る。




...「今日も私は元気です。」





(Feb 15,2007)

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喉の奥から 胃の底から
ぐぉ と音でも立てて
口端にあふれてきそう
へどろのように くつくつと煮えたぎった
なにか 闇っぽい色をした 触れてはいけないもの

なにかに蝕まれていくこと
隙間がたくさんあるのなら なおさら
触れてはいけない だなんて言い聞かせて
ものわかりのいい大人のふり を していただけ
奥底なんて中からしか見えないって とうに知っていた

騙すことだけいつまでも忘れられなかった



(Feb 11,2007)

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自分に穿たれた穴を見せることは簡単なことじゃない

「認められる世界なんてそう多くはないし
 認められた世界だってそんなに善くはない」

そう学んで 生きて
それでも僕の中
ヒラこうとするのかい
覗いた穴の中 泥澱に埋もれ
滑稽でいびつに笑う“ほんとう”の姿
見たいと言うのかい

その痛みは認められなかったもののひとつ
孤独に縮こまりすくわれる日を待つだけの小さな吹き溜まり

だからどうかそれを見ても綺麗だなんて言わないでくれよ



(Dec 15,2006)

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 がたん がたん

せばまる道の さらに奥をいく
いつか いきどまるまで
その日を信じてひたむきに
辿る足元をゆるがすのは
ひとにぎりの感情

 がたん がたん

ねえ 熱がいくよ
痛みのように触れられた指先
運ばれていく 時間とともに
ただいつまでも見送る
電車の音だけを耳に残して



(Nov 19,2006)

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